フェシュテティチ邸

バロック様式のフェシュテティチ邸はケストヘイという町に位置します。幾度となく修正された建築計画のため、1745年に着工されたこの邸宅が完成したのは135年後の1880年になってからでした。ハンガリーで最も有力な貴族の一つとして、代々のフェシュテティチ伯は先進的で裕福な領主であり、彼らはいくつかの病院や学校を設立しています。この目を見張る壮大な邸宅は、フェシュテティチ家の統治の中心地として選ばれ、101室の部屋と劇場、会議室を有しています。一家で最も重要なフェシュテティチ・ジェルジ（Festetics György）は邸宅に図書館を増築し、そこでハンガリーで最も有名な作家や詩人を招いて「ヘリコン祭典」と呼ばれる宴を催しました。こうして、この邸宅は「小ワイマール」の二つ名で呼ばれるようなったのです。フェシュテティチ家の客人にはイギリス皇太子のエドワード7世も名を連ねています。一家の膨大な蔵書は現存するうちではヨーロッパ最大の、貴族に由来する図書館に今日も所蔵されています。