アルハンブラ宮殿の思い出

Studio Dragon / Chorokhaem Media

2018年12月から放送された「アルハンブラ宮殿の思い出」と呼ばれる韓国のNetflixオリジナルファンタジーシリーズは、国際的な共同製作事業です。Progressive Productionsは、ハンガリーの駅で撮影したシーンのプロダクション・サービスを全面的に提供しました。70分ほどのシーンのために、6日間もの長期間に渡って撮影が行われました。ブダペスト東駅、メズートゥール駅、キシュテレニェ駅で撮影されたシーンは、シリーズの最初の11回のエピソードで何度も登場します。チャンヨルやKポップのスターパク・シネ、ヒョンビンは3年の時を経て「アルハンブラ宮殿の思い出」に帰ってきました。このシリーズはStudio DragonとChorokhaem Mediaが制作したもので、2018年12月1日にTVN韓国テレビチャンネルで放映されるほか、その日からNetflixで世界中で視聴可能になる予定です。

ドラマは投資会社の冒険心旺盛なCEO、ユ・ジヌ(ヒョンビン)がスペインのグラナダにビジネス旅行に出ることから始まるファンタジーの要素を盛り込んだラブストーリーです。彼が元ギタリストのチョン・ヒジュ(パク・シネ)のホテルに滞在しているうちに、彼らを取り巻く生活は予期せぬパターンを辿り、奇妙な事件に巻き込まれて行きます。アルハンブラの1000年の歴史は、現代のビデオゲームのような形で、仮想と現実が混乱して行きます。

このドラマはそのストーリーやジャンルの面で特に興味深いだけでなく、他の韓国ドラマと違うところはドラマの大部分をヨーロッパで撮影していることです。スペインではバルセロナ、グラナダ、ジローナなどがストーリーの中心となる場所であるため、これらの地で撮影の大部分が行われました。 様々な理由でスペインで撮影できなかったシーンはスロベニアで撮影し、駅のシーンはハンガリーで撮影されました。これらの2カ国のロケ地は、ストーリーの中ではスペインということになっています。

グラナダやバルセロナの駅では撮影ができなかったため、韓国のスタジオは他の都市の駅を探さなければなりませんでした。 多くのヨーロッパの鉄道駅の中で、ハンガリーの駅はその素晴らしい建築、柔軟性、インフラなどの理由から最も適していると思われました。 Progressive Productionsのチームは、以前にアメリカのテレビドラマ「コヴァート・アフェア」を制作した際の複雑な駅でのアクションシーンを撮影するための幅広い経験を持っていました。このことがStudio Dragonのプロデューサーが最終決定を下す重要な要素になったのでした。

バルセロナ、グラナダ、スペインの小さな町などの駅では撮影できなかったため、柔軟性と生産性にすぐれた場所を探すと共に外観は最も重要な要素でした。Progressiveのロケーション部門は、最も適合した場所を見つけるために無数の駅を偵察しました。最終的にバルセロナ駅にはブダペスト東駅、グラナダ駅にはメズートゥール駅、小さな町の駅にはキシュテレニェ駅が選ばれました。

ブダペスト東駅はハンガリー国内で最も大きい駅で、19世紀に建てられたゴージャスな外観によってブダペストで最も人気のある撮影場所のひとつとなっています。頻繁に大量の列車が発着するにもかかわらず、高度のプログラムによって複数のプラットフォームを閉鎖し、さまざまな列車の出入りをコントロールすることができるので、非常に柔軟性に優れていると言えます。Progressiveのチームは、NBCユニバーサル制作のドラマ「コヴァート・アフェア」でのエピソードの1つをここで撮影し、他にもニコンの写真撮影の際にも駅を閉鎖したこともあるので、この駅とは古くから付き合いがあります。「アルハンブラ宮殿の思い出」の 中のバルセロナの夜のシーンでは、4つの中央プラットホームのうちの3つを使用し、夕方から夜明けまで完全に閉鎖しました。プラットホームと共に駅の中全体を営業中にしなければなりませんでした。撮影中は夜中にも関わらずチケット販売所、新聞スタンド、ビュッフェ、その他の店も開け、駅のレストランでは撮影中のクルーに食事や飲み物を提供しました。

ブダペスト東駅で撮影した際には駅全体を目覚めさせました

グラナダの駅にはブダペストから車で2時間半の場所にある雰囲気ある小さな田舎の町の駅が選ばれました。そこはグラナダの駅と信じられないほどそっくりな駅でした。田舎での撮影は撮影に必要なインフラが整っていることが少ないため、普通は大都市での撮影よりも大幅にコストがかかります。しかしメズートゥールは例外でした。なぜならこの町や駅で以前に映画制作が行われたことはなかったにも関わらず、3日間の撮影期間中、町中が非常に協力的だったからです。必要な50人のエキストラが現場でキャストされ、私たちは現地企業を通じてクルーの全ケータリングサービスを提供することができ、予算を大幅に節約することができました。駅のスタッフの優れた組織のおかげで、撮影の際に2つのプラットホームが閉鎖されたにも関わらず、列車の交通が妨げられることがありませんでした。

メズートゥール駅(左)はグラナダ駅(右)にまさにそっくりでした

ドラマの脚本によると、主人公のジヌは何かの偶然で寂れたスペインの町の駅に到着しましたが、そこからグラナダ駅に戻ろうとします。この小さな町に扮したキシュテレニェの駅は、近隣の鉱山からの材料を輸送するため、昔は非常に発着が多い駅でしたが、鉱山が閉鎖して以来一日1本の列車しか到着しません。このため、駅はオーバーヘッドケーブルを設置する必要がなかったため、「アルハンブラ宮殿の思い出」のコンセプトに完全に一致したのをはじめ、様々な技術機器を使用するに当たってリスク要因も軽減されました。そのため私たちはより大きなクレーンを使用してあるシーンでは雨も降らせることができました。

ケーブルがないキシュテレニェ駅は、廃れたスペインの小さな町の駅に完璧になりきっていました

シリーズで出てくる数々のアクションシーンは重要なものでした。なぜなら十分な資質を持つスタントマンや、最も的確な衣装や武器を見つけなければならなかったからです。スタントマン達は中世のスペインの弓兵やアラビア軍の兵士に扮し、メズートゥール駅の上から矢を放つなど戦場の演出がありました。シューティングゲームのような視点からのショットもありました。そのため、正しい本物の武器(ショットガン、剣)を選ぶことが重要でした。 スロベニアとハンガリーの撮影の大部分は並行して行われていたため、ハンガリーで選ばれ使用された武器の一部は、スロベニアでの撮影でも使用されました。

スタントマン達は本物の武器を手にして戦いのシーンを演じました

「アルハンブラ宮殿の思い出」は、アメリカのテレビシリーズ「コバート・アフェア」や「ロイヤル・ペインズ」の制作に参加して以来の国際的なプロジェクトでしたが、ヨーロッパでとても人気がある韓国の映画製作者がどのように働いているか、とても興味が持てました。鉄道駅での撮影には多くの制限と妥協がありますが、ニーズに柔軟に対応することができたことを嬉しく思っています。 今後も多くの同様の作品に参加できることを願っています。

クレジット
  • チャンネル

  • tvN, Netflix
  • 制作会社

  • Studio Dragon, Chorokhaem Media
  • エグゼクティブ・プロデューサー

  • Cho Hyung-jin, Kim Sang-heon
  • ディレクター

  • Ahn Gil-ho
  • 脚本

  • Song Jae-Jung
  • インターナショナルプロデューサー

  • Ed Choi
  • キャスト

  • ヒョンビン
    チャンヨル
    パク・シネ
  • プロデューサー

  • SuHyun Kim, Joe Mo
  • サービス会社

  • Progressive Productions
  • プロデューサー

  • Iván Gerő, Zoltán Haulis
  • ジャンル

  • テレビドラマ
  • メディア

  • Cable Network, Streaming Media
  • ロケ地

  • ハンガリー - ブダペスト東駅, メズートゥール駅, キシュテレニェテレニェ駅
  • 市場

  • 全世界

次のプロジェクトで何かお手伝いできることがあるか相談しましょう!
メッセージを送ってください:
info@progressiveproductions.eu

ダウンロード中です
Zipで保存しました