ハンガリーで撮影
ハンガリーで撮影された映画
ハンガリーをロケ地に選んだ映画について
最終更新日: 2023年10月13日
最終更新日: 2023年10月13日
ここ数年、ハンガリーはハリウッドで人気の撮影場所の1つになっています。主な理由の1つは、国内に数多くの撮影場所があり、地方でも首都でも撮影できることが挙げられます。 ブダペストはそのままでも、またはローマ、モスクワ、パリ、プラハなど世界の他の都市の替え玉ロケ地としても活用できる非常に美しい街です。
この特別なロケ地には、質の高いサービス、英語が堪能で経験豊かなプロのスタッフ、一流のスタジオ(エチェクという町にあるKorda Studio、ラーコシュパロタにあるOrigo Studio)、ポストプロダクションスタジオ、テクニカル機器、専用機器が完備されています。 映画制作者にとってのもう一つの大きな魅力は、映画制作費の25%を補助金の形で受け取ることができるハンガリーの映画制作補助制度です。
ここ数年、ハンガリーはハリウッドで人気の撮影場所の1つになっています。主な理由の1つは、国内に数多くの撮影場所があり、地方でも首都でも撮影できることが挙げられます。 ブダペストはそのままでも、またはローマ、モスクワ、パリ、プラハなど世界の他の都市の替え玉ロケ地としても活用できる非常に美しい街です。
この特別なロケ地には、質の高いサービス、英語が堪能で経験豊かなプロのスタッフ、一流のスタジオ(エチェクという町にあるKorda Studio、ラーコシュパロタにあるOrigo Studio)、ポストプロダクションスタジオ、テクニカル機器、専用機器が完備されています。 映画制作者にとってのもう一つの大きな魅力は、映画制作費の25%を補助金の形で受け取ることができるハンガリーの映画制作補助制度です。
裏切りのサーカス
ジョン・ル・カレの小説にもとづく冷戦を描くスパイ映画は主にハンガリーで撮影されたため、映画の中にブダペストの象徴的な場所が多く登場します。2011年に公開され3つのオスカーにノミネートされたこの映画は、ブダペストで1970年代の時代を再現しつつ5日間で集中的に行われました。そのうちの2日間、彼らはパーリジ広場で物語にとっての一つの重要な場面を撮影しました。街の中心にあるこの折衷様式の賃貸住宅兼オフィスビルは、20世紀初頭から唯一残っているブダペストのショッピングセンターです。
物語は、東西冷戦下で英国の秘密警察に潜り込んでいるロシア人スパイの存在を調査することから始まります。 ジム・プリドーと呼ばれるスパイがブダペストに送り込まれますが、何者かに殺害されてしまいます。主人公のゲイリー・オールドマンは、誰が裏切りの二重スパイであるかを暴いていきます。 興味深いのは、小説では舞台がブダペストではなくプラハに置かれていることです。しかし、トマス・アルフレッドソン監督がブダペストの方が原作の雰囲気を再現するのにふさわしいと考えたため、ハンガリーで撮影することになりました。
映画ではゲイリー・オールドマン、コリン・ファース、マーク・ストロング、ベネディクト・カンバーバッチ、トム・ハーディの他、多くのハンガリー人キャストが演じています。
Spy / スパイ
2015年の最も面白いコメディ映画のひとつはアメリカの映画「Spy / スパイ」で、映画「裏切りのサーカス」とは類似点もあるものの全く別のスタイルを持っています。このスパイ映画では、秘密組織の冷たく孤独で危険な面に焦点が当てられている訳ではなく、代わりに非現実的なアクション満載のコメディ的な要素で溢れています。これらの対照的な映画は、面白いことに両方ともハンガリーで撮影されました。
ハンガリーの首都であるブダペストがカメレオンのように様々な変貌を見せてくれることはこの二つの映画で顕著に見ることができます。この街が様々なシーンで輝くことを証明できる素晴らしい機会でした。映画スターの1人であるジェイソン・ステイハムはインタビューの中でブダペストについて次のように語っています。「とても美しい。 ドナウ川のほとりのや街の中心部の瀟洒な通りでのシーンを撮影したが、まるでファッションデザイナーがデザインしたかのように見える。 信じられないかも知れないが、そんな場所が実際に存在するんだ。」
映画の制作に協力した世界的に有名なラッパー50セントは、インスタグラムでブダペストの魅力をフォロワー達に伝えました。
ハンガリーで撮影した日本のCM
近年ハンガリーが日本のメディア界から注目されているのをご存知ですか?皆さんが普段何気なく見ているテレビの中でもハンガリーと出会っているかもしれません。
例えば宮崎あおいさん出演の「午後の紅茶」のCMはブダペスト西駅で撮影されました。この駅はエッフェル塔の設計社によって建てられた優雅な駅で、内部には皇妃エリザベートも利用した皇室専用ラウンジや、内装が世界一美しいことで有名なマクドナルドがあることで観光客にも人気です。
ブダペスト市立図書館で撮影された「ハーゲンダッツ」のCMでは、クリスピーサンドを一口かじると美味しさのあまり宙を舞い出すという演出を、華麗なワイヤーアクションと豪華な内装と共に非現実の世界を作り上げています。ブダペストは街全体がそのままロケ地として使えるほど美しい都市なので、費用を抑えつつクオリティが高いCMを撮影することができるのがメリットです。
他にも「モビット」のCMシリーズはブダペスト東駅、オペラ座、国会議事堂、鎖橋などブダペストの主要なスポットを網羅し、道路を封鎖して激しいカーアクションが繰り広げられたり、廃墟のビルを貸し切っての大掛かりな撮影が行われました。そこに映るあまりに美しい景色に、このCMのロケ地を検索する人がとても多いそうです。他にも「シャディ」のCMはエステルゴム、人気俳優の坂口健太郎が町歩きをする「アルフォート」のCMはショプロンで撮影され、荘厳なブダペストだけでなく中世の香り漂う地方都市もまた人気があります。
ダイ・ハード / ラスト・デイ
ブルース・ウィリスがハンガリーの首都で大暴れしました。2012年の4月中旬から8月末にかけて、ハンガリーで「ダイ・ハード」シリーズの第5作「ダイ・ハード / ラスト・デイ」の撮影でのことです。今回の映画の舞台はロシアということになっていますが、実際はロシアでの撮影は3日間だけでした。この映画はブダペストの40カ所で撮影されたため、あちこちの道路などが閉鎖され、大規模なアクションシーンの撮影が行われました。
ハンガリーでF1グランプリが開催される最もモダンなサーキットであるハンガロリングでは高速道路のシーンが撮影されたため、緑色の囲いに覆われた巨大なセットが造られました。いくつかのシーンはM3高速道路を一部閉鎖して撮影されましたが、車が爆破するような危険な場面などはここで撮影されました。
映画撮影のために様々な分野のハンガリー人のスタッフが参加しました。「ダイ・ハード / ラスト・デイ」は、ハンガリーでスタジオ内ではなく、実際のロケ地で撮影された最大規模のアクション映画の1つです。
インフェルノ
ダン・ブラウンの小説「ダ・ヴィンチ・コード」とその映画の両方が世界中で大成功を収めた後、続編が映画化されるかどうかは愚問でした。「天使と悪魔」に続いて、2013年に出版された本に基づいて、前回と同じようにトム・ハンクスの主演で、2015年にインフェルノの撮影が始まりました。
撮影のほとんどはハンガリーで行われ、撮影クルーはブダペストに50日間滞在しました。他にはイタリアのヴェネツィアとフィレンツェ、トルコのイスタンブールでも撮影しました。この物語はフィレンツェとヴェネツィアが舞台なのですが、ブダペストはこの2つのすばらしいイタリアの都市の替え玉撮影地としての役割を果たしました。
撮影はブダペスト東駅、鎖橋とフーバーム広場、そしてリスト・フェレンツ国際空港ターミナル1で行われました。
映画の中でインテリアは特に重要な役割を果たしました。ハンガリー国立博物館はハーバード大学、ブダペストの旧司法裁判所はフィレンツェのヴェッキオ宮殿、オーブダのキシュツェリ博物館の礼拝堂はサンマルコ大聖堂の地下礼拝堂として代替撮影が行われました。トム・ハンクスが不安になるシーンはオペラ座とアンドラーシ通りで、グーテンベルグ広場では病院の追跡シーンを撮りました。
ブダペストの歴史的建造物はフィレンツェの宮殿の様式に大変似ているので、ブダペストの狭い通りは完全にフィレンツェの街の雰囲気を醸し出しています。
ブレードランナー2049
2016年、ハリソン・フォードとライアン・ゴズリングは、ハンガリーで半年ほどかけてブレードランナーの続編「ブレードランナー2049」を撮影しました。前作から30年以上も経っての実現でした。
自由広場の近くのスタジオのシーンの隣には、ハンガリーの国営テレビの本部として機能していたTőzsdepalota(旧証券取引所の建物)があります。 2人の俳優は撮影中本当に楽しんでいました。ハリソン・フォードがハンガリー中を旅して様々なレストランを訪れている写真もたくさんあります。Craig McDeanが撮ったアメリカの雑誌GQに載った印象的な写真の中では、ハリソン・フォード、ライアン・ゴズリングたちのリラックスした表情を見ることができます。
日本の旅番組
ハンガリーはドナウ川や中央ヨーロッパ最大の湖であるバラトン湖、大平原や鍾乳洞、そして世界遺産でもあるトカイ地方の葡萄畑など、バラエティに富んだ自然があることでも有名で、日本の旅番組のロケ先としても人気を博しています。
まるで海かと見まごうほどの巨大なバラトン湖は淡い緑色をしており、ハンガリーだけでなくヨーロッパ各地から保養に訪れる人気のリゾート地です。ワインの産地でもあり、サーフィン、フィッシング、コンサート、サイクリングなどのレジャー、優雅な宮殿、そして澄んだ空気と澄んだ水など、バラトン湖はすべて持ち合わせています。
ハンガリーが温泉大国であるということも忘れてはいけません。全国に約400、ブダペストだけでも100箇所以上もの温泉施設があり、湖全体が温泉になっている珍しいものから、遺跡のような温泉、近代的なスパまで幅広く人々に親しまれています。泉質がいいことから古くはローマ時代からこの地の温泉が活用されていました。「世界ピカイチ☆ツアー」でも様々な温泉を紹介しています。
日本で美貌の皇妃として人気のエリザベートを紹介する番組も多数あります。「世界遺産」でもウィーンでの窮屈な宮廷生活に耐えられなかったエリザベートが心安らぐ場所として頻繁に訪れたハンガリーでの暮らしにスポットライトを当てています。
そしてハンガリーの大きな魅力といえば、料理が美味しいことでしょう。「旅サラダ」などの旅番組では必ずといっていいほどハンガリーの料理が紹介されています。スパイスが効いたスープや優しい味のチキンの煮込み料理、その他にも新鮮な肉料理などはどれも日本人の口に合うもので、ロケに来る撮影隊も撮影の合間のハンガリー料理を楽しみにしているといいます。料理だけでなくカフェ文化も根付いているここでは、美味しいコーヒーや洗練されたお菓子なども味わうことができます。
レッド・スパロー
2017年、映画監督フランシス・ローレンスは、スパイ映画「レッド・スパロー」を撮影するためハンガリーにやってきました。そしてブダペストが冷戦時代のスパイの物語を撮るのに未だ完璧な雰囲気を残していることを証明したのでした。
小説では舞台がヘルシンキとモスクワに設定されていましたが、場所の多様性と質の高さから映画はハンガリーで撮影されることになりました。映画の台本にはフィンランドとモスクワと共にブダペストでのシーンも書き加えられました。そしてそれらの都市のシーンは全てハンガリーで撮影されました。なぜならプロデューサーのデビッド・レディはここで美しいロケ地と整った撮影設備に感銘を受けたからです。
アトミック・ブロンド
スパイ映画は決して飽きられないようです。2017年には新たなスパイ映画、アトミック・ブロンドがベルリン、ロンドン、パリの替え玉撮影地として選ばれたブダペストで製作されました。民俗博物館はロンドンのMI6本部として映画の冒頭で登場します。ブダペストの通りやアパートのシーンを数多く使ってアクションシーンが繰り広げられています。ブダペストはヨーロッパの他の国の首都とは異なり、過去数十年間にほとんど近代化されていない場所があるため、1980年代が舞台のこの物語には理想的なロケ地なのです。
アニー・イン・ザ・ターミナル
「リリーのすべて」の助監督として関わったヴォーン・スタイン(Vaughn Stein)の初監督となる長編映画。「狂人」を演じるマーゴット・ロビーが危険なミッションに挑む2人の殺し屋と共にミステリアスなストーリーを展開します。映画の予告編はブダペスト西駅やケレンフェルド発電所などのブダペストの象徴的な場所で撮影され、他のどのプロダクションにも真似できないユニークなスタイルのものとなりました。荒涼とした街でヒロインが深い犯罪に巻き込まれていく暗い映画に仕上がっています。
The Spy Who Dumped Me(原題)
幸いなことに、ブダペストはまたコメディ映画にとっても好都合な場所です。2018年の映画「The Spy Who Dumped Me」はスパイ映画ですが、コメディ要素も盛りだくさんです。 このアクションムービーでは、ミラ・クニスとケイト・マッキノンが知らず知らずのうちにスパイの世界に巻き込まれ、生き残るためにドタバタ劇を繰り広げる様子がユーモラスに描かれています。ブダペストの雰囲気ある美しい通りや中庭で撮影された場面がたくさん登場します。
スタジオで撮影した映画
映画制作者にとって、ブダペストには数え切れないユニークなロケ地があるだけでなく、最新の技術を持つスタジオがあることも魅力です。ブダペストからわずか28キロの距離のエチェクのKorda Filmstúdió、ラーコシュパロタのOrigó Filmstúdióは、舞台装置の製作をはじめ、映画制作者のあらゆるニーズと期待に応えることができます。
近年、ますます多くのハリウッド映画がハンガリーの映画スタジオで一部または全編制作されています。
オデッセイ
ハンガリーで撮影された映画の中で最も成功したものの1つは、2015年に公開された「オデッセイ」です。ゴールデングローブ賞を獲得し、7つのアカデミー賞にノミネートされたマット・デイモン主演のこの映画は、一部ヨルダンで撮影された以外はほぼ全編ハンガリーで制作されました。
ほとんどのシーンはKorda Filmstúdióで撮影されましたが、映画に登場する未来的な外観の建物は、芸術の殿堂であるBálnaと、ブダペスト最大の展示場であるHungexpoが使われました。
撮影は70日間続きましたが、50人ほどのスタッフがスタジオで過ごし、スタジオのすべての部屋が作業に使われました。 最大のセットである宇宙空間を模した6000平米の巨大空間では、4000トンの赤砂を使用し、巨大な扇風機で暴風を発生させて火星に見せかけました。 彼らはまたスタジオに火星探査機を作っただけでなく、実際にジャガイモ畑も作りました。そこではジャガイモをさまざまな段階で成長させており、映画のシーンに必要な種類のジャガイモを常に用意することができました。
スタジオとは別に、NASAのセンターとしてBálna、中国の宇宙センターとしてブダペスト芸術ホール、ジェット推進研究所としてHungexpoが撮影場所として選ばれました。
マット・デイモンはブダペストをいたく気に入り、もしブダペストがアメリカにあるなら引っ越したいくらいだと語っていました。
日本のドキュメンタリー番組
ハンガリーはその複雑な歴史から、多くのドキュメンタリー番組も制作されています。古くは騎馬民族として恐れられたマジャール人がここに国をつくって以来、モンゴル襲来やオスマントルコの侵略、その後はハプスブルク家に支配されるなど様々な苦難がありました。近年でも世界大戦やハンガリー動乱などに巻き込まれましたが、1989年の社会主義の終焉とともにようやく平穏を取り戻したのです。
東欧解放のきっかけをつくった「汎ヨーロッパ・ピクニック計画」。ハンガリー政府は1988年に新政権が誕生して以来、民主化に積極的に取り組んでいました。民主化を求める世論の強い力に圧され、88年の海外旅行の自由化をはじめ、翌89年5月2日には国境に張りめぐらされた高電圧鉄条網(ヨーロッパの東西を分断してきた「鉄のカーテン」)を撤去するなど、西欧社会への復帰を世界に示しました。そして民主化に取り組む市民団体の運動はブダペストから全国に波及し、ついに世界をあっと言わせた「汎ヨーロッパ・ピクニック計画」が実行されたのでした。
ハンガリーは様々な芸術や文化でも有名です。世界的に愛されている陶磁器のヘレンドはエリザベートが愛用していたことでも知られています。工房を訪れれば絵付けなどを見学することもできます。
芸術の面でも見逃すことができません。20世紀最大の作曲家の一人として知られるバルトーク、「コダーイシステム」を作り上げたコダーイ、そして一番有名なリスト・フェレンツなどがいます。彼は音楽の歴史上最高のピアニストで、若くして世界的に有名になったこともあり、リストを追うドキュメンタリーも多く制作されています。ハンサムであると同時に人格者でもあった彼は、美しい旋律と共に現在でも多くのファンを魅了しています。
マーズ 火星移住計画(ナショナルジオグラフィック)
映画のようなスケールで近未来を描くドラマと、現代の宇宙科学の開発現場を捉えたドキュメンタリーが融合した、豪華な製作陣による今までにないドキュメンタリードラマ作品。西暦2033年を舞台に、人類初の火星有人ミッションの様子を全6話で描いています。撮影は2016年5月からゲデレー大学のプラネタリウム、Bálnaとブダオロシ空港で始まり、宇宙船のシーンはOrigo Filmstúdióで撮りました。
火星の基地は、できるだけ現実的なものになるように、時間をかけて緻密に設計されました。そのようにして作られた基地には、実際の宇宙船が持つすべてのもの、食堂、更衣室、廊下、寝室、操縦席などが装備されています。
キアヌ・リーブス主演のファンタジーサムライ映画、「47 Ronin」も忘れてはいけません。Origo Filmstúdióはこの映画のために、6メートルの高さの船や豪華な日本の城の内部、村などを完璧に再現しました。
ジェミニマン(2019)
ブダペストは今まで世界中の色々な街の代替地として、数々の有名映画に登場したことで有名です。今回「ジェミニマン」の撮影でもまた、プロデューサーのジェリー・ブルックハイマー(トップガン、アルマゲドン、パイレーツ・オブ・カリビアンなどを手がけたハリウッドの凄腕)や、脚本家のデイヴィッド・ベニオフ(ゲーム・オブ・スローンズで高い評価を受けたプロデューサー)がブダペストに目を付け、すぐにここに夢中になった彼らは本来パリに設定されていた脚本をブダペストに書き換えました。
彼らはこの他にないユニークな街の景観を出来るだけ多く見せたかったため、映画をブダペストで撮影することが決まったら、街をいろいろな視点からアクセスすることにしました。ブダペストは既に今までも様々な映画でモスクワやパリの代替地としてロケ地となっていますが、今回もヴァイダフニャディ城やセーチェ二温泉、ブダ城、ゲレルトの丘や鎖橋などの有名な建物を背景に多くのシーンが撮影されました。
この映画は20年越しのプロジェクトがようやく実現したもので、ウィル・スミスが現在の彼と過去の彼の二役を演じるため、若いウィルのCGに巨額が投じられました。彼の動きや表情はモーションキャプチャーの技術が用いられており、撮影が終了した後の一年間は編集作業に費やされました。
ジェミニマンは映画のストーリーより何よりその並外れた編集のテクノロジーのために、現代の映画界において非常に重要な作品となっています。このような大プロジェクトにブダペストが選ばれことは、映画産業においてこの街が卓越した地位を築いていることの証明です。
ハンガリーの映画業界は、政府と協力してハンガリーを真の世界的な映画大国としたく、国を挙げて映画製作推進プロジェクトを進めています。 ユニークでバラエティに富んだロケ地、政府からの補助金制度などは、世界中の映画制作者にとってハンガリーでの映画製作を魅力的なものにしています。