カラスはアール・デコ様式の美しいカフェ・レストランで、世界遺産でもあるアンドラーシ通りに面しています。この建物は元々はネオ・ルネサンス様式で設計され、1883年、隣接する国立歌劇場のこけら落としの前年に完成しました。このカフェは元々は「Szecesszió」(セセッション)と呼ばれていました。その後、このカフェは幾度の改装を重ねてきました。このカフェが今日の姿となったのは2006年のことです。設計は、ロンドンのレストラン「ゴードン・ラムゼイおよび「ザ・ウォルズリー」、また、マドンナの住居のデザインで知られるDavid Collinsが行いました。内装は軽妙で、白い壁には優美な金の装飾があり、これは鋭い角度が特徴的な、幾何学的なセセッション様式の好例です。このカフェの最も特徴的な要素はエレガントな銅製でアール・デコ様式のシャンデリアです。その他の特別な点は白と緑による、ゆるやかに波打つ床面のモザイクと、サロン・コンサートのために設置されている黒いグランドピアノです。カフェの外側に設置されている、趣きのあるテーブルは国立歌劇場沿いの石畳の通りに臨み、古き良き時代のヨーロッパの雰囲気を創り出し、例えば一昔のパリの設定での撮影を行うのに最適なロケ地になるでしょう。