ハンガリーの最高のロケ地
歴史ある車両の扇形庫
ブダペストの鉄道や歴史物のロケ地
最終更新日: 2020年09月10日
鉄道歴史公園は中央ヨーロッパで最大規模の鉄道歴史博物館で、ヨーロッパ大陸でも最初のインタラクティブな博物館です。築100年を超える建物や、展示されている膨大なレトロな車両が、これまでにも映画や写真制作に多くの貴重な機会を提供してきました。ブダペストの北部に位置するこの公園は、もともとボイラーハウスとして建てられましたが、2000年に鉄道公園として生まれ変わりました。今日では100両以上の鉄道車両を所有し、そのコレクションの中には珍しい蒸気機関車も多くあります。公園のエリア内には、古い機関車を試運転できる区間もあります。また二つの転車台があり、大きい方では巨大な扇形庫にある34もの格納庫に接続されています。この格納庫の大きさは3000平米にもなり、メインの転車台を囲むように半円状になっています。ターコイズブルーに塗られた格納庫の34カ所の扉の上には採光窓も取り付けられ、典型的な歴史の古い工業建築様式が取り入れられています。格納庫には多くの貴重な古い車両が展示してあり、例外を除けばほとんどの車両の保存状態は良好でメンテナンスもされているため、必要に応じて動かすこともできます。車両には蒸気機関車をはじめ、ディーゼル車やさまざまな時代のヴィンテージ車のファーストクラスやサードクラスの車両のコレクションなどがあります。また公園内にはかの有名なオリエントエクスプレス用に作られた食堂車、郵便サービス車両、戦車のような車両、線路が走れる高級車から普通の電車まで、多くのユニークな車両を見ることができます。また公園にある線路は当然ブダペストまでもつながっているため、撮影に必要であればこれらの列車をブダペストの駅まで簡単に移動させることもできます。
鉄道歴史公園の格納庫は、マイケル・ケインとシルヴェスター・スタローン主演の、1981年のアメリカの戦争とスポーツをテーマとした映画「勝利への脱出」の撮影に使われました。建物は第二次世界大戦の駅として、ドイツ兵が捕虜を車両に乗せるシーンで登場します。同じ年に、映画賞も受賞したドイツとハンガリーの共同制作の映画「メフィスト」では、ドイツの国境になりました。またフランスとハンガリーの共同制作映画でジャン・レノ主演の2010年のホロコースト映画「黄色い星の子供たち」もここで撮影しました。この映画では列車が使われただけでなく、周囲の建物もフランス風に調整されました。受賞歴のあるハンガリーの監督、エニェディ・イルディコーも2019年にこの場所で最新の長編映画を撮りました。「The Story of My Wife」は、世界的に有名なスター、Léa Seydoux とGijs Naberに焦点を当てた作品です。