ニューヨークカフェはニューヨークパレスと呼ばれていた建物の中にあります。この折衷様式の建物はアメリカのニューヨーク生命保険会社により1894年に建てられました。この建物の1階にあるニューヨークカフェはハンガリーにとって大きな文化的価値を保有しています。このカフェは1900年代前半からハンガリーの作家、映画制作者や芸術家たちの主なたまり場となっていました。この時代の有名な芸術家たちはほとんどみなこのカフェで仕事を始め、作家には紙とインクが無料で与えられました。しかし、このカフェの雰囲気を好んだのは作家だけではありません。映画「カサブランカ」を監督した、後に「マイケル・カーティス」の名で世界的に知られることとなる映画監督、ケルテース・ミハーイも1910年代にこのカフェに頻繁に足を運んでいました。