「ハンガリーには素晴らしい映画製作の伝統があるので、最高のスタッフと仕事をすることができます。しかもロケ地も面白いところがたくさんあるわ ヘレン・ミレン
ハンガリーでの撮影
ブダペストの映画産業
偉大な映画製作者たちの視点
最終更新日: 2023年10月06日
最終更新日: 2023年10月06日
ハンガリーの映画産業は古い歴史があります。 パラマウント・ピクチャーズの創設者アドルフ・ツーカーやカサブランカのマイケル・カーティス監督をはじめとする世界的に有名な映画製作者を多数輩出しています。2004年以来、政府が映画制作の手数料(現在は25%)を20%から5%に下げて以来、毎年ハンガリーではブダペストを中心にますます多くの国際映画が撮影されています。
私たちProgressiveは、映画産業に関する一般的なことではなく、実際に撮影した映画監督たちの個人的な意見をご紹介したいと思います。
ハンガリーの映画産業は古い歴史があります。 パラマウント・ピクチャーズの創設者アドルフ・ツーカーやカサブランカのマイケル・カーティス監督をはじめとする世界的に有名な映画製作者を多数輩出しています。2004年以来、政府が映画制作の手数料(現在は25%)を20%から5%に下げて以来、毎年ハンガリーではブダペストを中心にますます多くの国際映画が撮影されています。
私たちProgressiveは、映画産業に関する一般的なことではなく、実際に撮影した映画監督たちの個人的な意見をご紹介したいと思います。
ジェームス・フリン、製作総指揮
「ボルジア家 愛と欲望の教皇一族」の製作総指揮のジェームズ・フリンが語ってくれました。 「この作品はヨーロッパとカナダの共同製作ですが、ハンガリーでの撮影はとてもうまく行きました。ハンガリーは作品を作り上げるのに最高の場所であり、税金控除の点でも魅力がありました」フリン氏はまた、言葉の壁についても何の問題もなく、ほとんどのスタッフが英語を話すことが出来たと述べています。
主役であるオスカー俳優のジェレミー・アイアンズは、ハンガリーの新聞のインタビューで、ブダペストにいることが大好きだと語りました。映画制作に驚くほど友好的で効率的な都市だからです。「スタジオは素晴らしく、プロフェッショナルな技術者がいて、いつもみんなから暖かくフレンドリーな歓迎を受けました」
税制上の優遇措置だけが映画制作者が私たちの国を支持する唯一の理由ではなく、多様なロケ地にも非常に満足しています。歴史あるアンドラーシ通りは、スティーブン・スピルバーグの2005年の映画「ミュンヘン」で、70年代のパリとローマの両都市の替え玉ロケ地として活躍しました。ミュンヘンは5つものオスカーにノミネートされています。
デイヴィッド・レディ、プロデューサー
スパイ映画「レッド・スパロウ」はブダペストを中心にハンガリーの田舎でも撮影されましたが、プロデューサーのデイヴィッド・レディはこのように述べています。「まず、撮影に必要なものが全て揃いました。第二に、素晴らしい現地のプロダクションとスタッフ。彼らは本当に素晴らしく、一緒に仕事が出来て幸運でした。(...)街は我々をとても歓迎してくれました。ロケ地の観点からも完璧でした。私たちが望むすべての場所で撮影することが出来ました。映画制作の観点から、このことは非常に新鮮でかつ今までになかったことだと思います」
ジェニファー・ローレンスの映画では、舞台がヘルシンキやモスクワとなっています。そのため、ブダペストはこの2都市の替え玉ロケ地となりました。この世界的に有名なアメリカの女優はハンガリーの雑誌にこう語ってくれました:「私はブダペストが大好きです。 私たちはいつも、もしこの映画の続きがあればブダペストでLAの替え玉撮影するのにと冗談を言い合っています。私たちは通常LAで撮影していますが、ここブダペストでの撮影では素晴らしい時間を過ごしました。人々はとても素敵で、文化も美しい。私はそれを愛していました」彼女は「レッド・スパロー」の撮影の4ヶ月間、ブダペストを満喫してくれたようです。
リック・カーター、プロダクションデザイナー
ミュンヘンのプロダクションデザイナーであるリック・カーター氏は、ブダペストに大変満足したようです:「オペラハウスが面しているアンドラーシ通りとその周辺は、私たちが見つけることができる最もパリに似た場所でした。そして面白いことに半ブロック行ったところはまるでローマなのです!」
カーターはまた、街が過去の景観を保存している事実を強調しました。「この映画は70年代の物語です。その頃、第二次世界大戦の傷跡が残ったパリやロンドンの通りには薄汚れた砂や埃が舞っていました。ブダペストは今やポスト共産主義国家であり、他の西ヨーロッパ諸国に引けを取らないことは承知です。それでもブダペストでは今でも30年前の街にタイムスリップすることができるのです」
ラリー・ギャリソン、映画会社広報
ブダペストは、パリやローマのような西ヨーロッパの大都市の替え玉ロケ地としてだけでなく、人気映画の「ダイ・ハード」シリーズの第5弾が2012年にブダペストで撮影された折に演出担当のラリー・ギャリソンが語ったように、ブダペストにはモスクワを模すのにも適したいくつかのロケ地があります。更には整備されたスタジオ、経験豊富なクルー、優れたサウンドスタジオ、地元の映画制作会社、映画製作に協力的な政府の援助などもあります。
このようなことからブダペストは大変人気があるロケ地となっています。
ロケーションマネージャーであるテリー・ブライザーは、ロケ地を探してモスクワを一週間以上訪れましたが、結局彼らはそこでの撮影が現実的ではないと判断したため、「モスクワに似ていて、スタジオスペースを十分に確保でき、政府の援助もある」という理由でブダペストを選びました。
アーロン・ライダー、プロデューサー
この都市は多様で適応力があるため、アメリカでロケをしているかのように見せることも出来ます。2011年にジョン・キューザック主演のミステリー映画「推理作家ポー 最期の5日間」がブダペストで撮影されました。「1849年のボルティモアを思い浮かべた時、私はすぐにハンガリーへ撮影に行こうと思いました」とプロデューサーのアーロン・ライダーは語っています。
「最初はニューオーリンズやモントリオールなど、北アメリカのどこか旧市街がある町で撮影しようと思っていました。しかしすぐにひどくコストがかかることがわかり、しかもこれらの旧市街の部分はアメリカの町にしては小さすぎるのです。」ブダペストなら歴史ある建物、石畳の道、携帯電話のアンテナがない景色の中で撮影することが出来ます。「そこは世界でも古い瀟洒な街がそのまま残っている場所だ」とライダーは語っています。「ジェイムス(McTeueue監督)と私がロケ地を探している時、ブダペストを隅から隅まで見て回りました。そして速やかに撮影のプランを立てることが出来ました」
デイヴィッド・シェウネマン、プロダクションデザイナー
デイヴィッド・シェウネマンは「アトミック・ブロンド」のプロダクションデザイナーです。2017に公開されたこのスパイ映画は主にベルリンで撮影されましたが、ブダペストで撮影した理由は:「ベルリンは25年前とは大層変わってしまいました。だから1989年のベルリンの雰囲気を出すことはもはや出来ないのです。ブダペストを選んだのには沢山の理由がありますが、まず木がそれほど多くないことは映画を撮るのに都合が良かったです。まるで古いベルリンを再現した野外撮影所のようでした」映画の中で見ることができるように、冷戦の暗い雰囲気がブダペストの路地によって醸し出されています。
デニス・ディ・ノヴィ、共同プロデューサー
ハンガリーでは素晴らしいロケ地があるだけでなく、素晴らしいスタッフも揃っています。2011年公開のレイトン・ミンスターとセレーナ・ゴメス主演のロマンチックコメディ「恋するモンテカルロ」の舞台はパリとなっていますが、撮影は2010年にブダペストで行われました。
「バットマン リターンズ」「シザーハンズ」で知られる「恋するモンテカルロ」の共同プロデューサー、デニス・ディ・ノヴィは、ハンガリーで撮影したことによってフランスで撮影するよりも何百万ドルも節約できたことを述べています:「ハンガリーにはハリウッドと同じように経験豊富なスタッフがいながらも格安で撮影できる」
ヘレン・ミレン、俳優
2010年には、ヘレン・ミレンとジェシカ・チャスティンのドラマ映画「ペイド・バック」がブダペストで撮影されました。オスカー女優のヘレン・ミレンは「ハンガリーで撮影した東ドイツもの」について、「ハンガリーは映画制作の素晴らしい伝統を持っているので、経験豊富な撮影クルーと実に興味深いロケ地があります」と語っています。
偉大な人気俳優、ブラッド・ピットとロバート・レッドフォードも2000年にブダペストにやってきました。彼らはここで映画界のレジェンド、トニー・スコット監督の映画「スパイ・ゲーム」を撮影しました。トニー・スコットによるとブダペストは近年のベルリンよりも70年代のベルリンの雰囲気に近いため、ここで撮影することを選んだそうです。「ブダペストは少し寂れているようなところがありますが、それも含めてとても美しい」
アネット・ベニング、俳優
4度オスカーにノミネートされた女優のアネット・ベニングは、「華麗なる恋の舞台で」のブダペストでの撮影について素敵な言葉を述べました。「ハンガリーのスタッフは優秀でした。誰もが迅速で柔軟、そして几帳面でした。そのため仕事がとてもスムーズに進みました。これは本当に大事なことです」
映画の中で彼の親友を演じたジェイソン・アイザックスは記者会見で、「善き人」の撮影時に、これまで経験したことのないような大きな関心をハンガリーのチームメンバーから受けたと話しています。
ポール・フェイグ、監督
2015年の映画「SPY/スパイ」では、監督兼脚本のポール・フェイグはもともとブダペストをパリとローマの替え玉ロケ地として考えていました。ところが彼はあまりにもブダペストを気に入ってしまい、脚本を書き換えてブダペストでのシーンも映画に取り入れました。 「ブダペストではカメラをどこに向けても素晴らしいショットを撮ることができた」とインタビューでも語っています。
インタビューで女優のメリッサ・マッカーティは、彼女がブダペストで撮影できてどれほど満足しているかを語ってくれました。「歴史ある建物の数々は素晴らしく、バラエティに富んだロケ地も豊富でした。 これはブダペストで撮らなければ全く違う映画になっていたと思います」
トーマス・アルフレッドソン、監督
もともとジョン・ル・カレの原作で3つのオスカーにノミネートされた映画「裏切りのサーカス」の舞台はプラハなので、撮影はイギリスとプラハを予定していました。ところがトーマス・アフレッドソン監督は是非ともハンガリーで撮影したいと考えました。ハンガリー最大のオンラインニュースポータルサイト「Origo」は、2011年12月にスウェーデンの監督とのインタビューを掲載しました。「以前何度かブダペストを訪れたことがあって、いつも心の中にこの素晴らしい街がありました。パーリジ広場などはロケ地として最高だとその時から思っていました。ブダペストでの撮影は素晴らしく、みんな非常にプロフェッショナルでとても親切でした。そのためとても楽しい2週間を過ごすことができました」
マット・デイモン、俳優
リドリー・スコット監督の「オデッセイ」の撮影の際にブダペストにいたマット・デイモンは言いました。 彼は街をとても気に入り、ここに住んでみたいとも。Shobiz&TVでの発言です:「昨日アメリカ人の友人と電話をしていました。彼が僕にブダペストはどうかと尋ねるので、僕はもしこの都市がアメリカの中にあったら絶対にそこに引っ越すよ、と答えたんだ」