
都市型のスポーツコートは、必ずしもプロ仕様のスポーツインフラの一部ではありませんが、オリンピック競技のストリートレベルの日常的な側面を反映しており、映像や写真撮影のロケ地として非常に人気があります。こうした施設のビジュアルや雰囲気は、スポーツ用品ブランドの世界観と合致するだけでなく、多くのファッションブランドの美学とも一致することが少なくありません。魅力の源泉は、コートそのものというよりも、むしろそれらを取り巻く都市空間にあることも多く、例えばコンクリートの集合住宅に囲まれたバスケットボールコートの無骨な雰囲気、プライベートスクールの屋外フィールドの整然とした状態、または公園内にある静かなランニングトラックの落ち着いた空気感などが挙げられます。ブダペストにはこうした屋外スポーツロケーションが数多く存在し、2019年にハンガリーの首都がストリートスポーツを専門とする国際大会「ワールドアーバンゲームズ(World Urban Games)」の開催地に選ばれたことからも、その多様性は明らかです。